『読みたいことを、書けばいい。』 | 「不定点観測」 - 不動産売買仲介営業のブログ

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千葉県柏市在住、埼玉県越谷市勤務。56歳の営業マンが、日常や業務について綴ります。

【株式会社北辰商事】
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すとんと腑に落ちて、目から鱗が落ちて、溜飲が下がった。読み終えてとても清々しい気持ちになった。ちょっと泣けた。どうしてだろう?
 
タイトルに「文章術」とあるが、いわゆる文章指南の本ではない。書き方のテクニックには全く触れていない。
 
書いた文章を読んで喜ぶのはまず自分自身である、ということが書かれている。
 
評価は他人が決める。称賛もあれば批判もある。だけど、自分で読んで面白くなければ、書くこと自体が無駄になりますよ、と著者は説いている。
 
もちろんそれは甘い自己肯定ではいけない。
例えば「随筆」をどう定義するか。
或いは「趣味」をどう定義するか。
と著者は問う。
 
一つひとつの単語について深く考え、自分なりのブレない定義を持つことが大事だということ。その言葉の実態を理解できなければ、他人に意味を伝達することはできない。
 
もっと言葉に対して真摯たれ、ということだと思う。
書くことは、生きることだ ―
村上春樹みたいになってきた。
 
私は著作家ではないが、とても励まされた。もうターゲットは想定しなくてよいのだ。自分が面白いと思うことを書く。それゆえにもっと良い読み手にならなければならないけれど。
 
著者は長年コピーライターとして第一線で活躍された方だ。「ほぼ日」上でお名前は拝見していた。
平易な文体で書かれ、短時間で楽しみながら読めるように構成されている。コラムとして挿入されている「広告の書き方」とか「履歴書の書き方」だけでも非常に面白いです。興味のある方はぜひお手に取ってみてください。